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Essential Dementia Care Guide 20 ユニットケアに関する基礎知識 Ⅱ 24時間シートに関して

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24時間シートは入所者(利用者)の一人ひとりの生活データベース。トリセツ。“時間”、“生活のリズム”、“意向や嗜好”、“自分でできるコト”“支援が必要なコト”をベースにアセスメント(聞き取りからはじめモニタリング)し組み上げていくが、それを作ることよりも、そこからそのヒトの変化を更新していくことが重要で、またそれが最大の難関と言える。

 24時間シートに関する基礎知識

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24時間シートは『ユニット型特別養護老人ホームの基本方針並びに設備及び運営に関する基準』の第三十三条(基本方針)に基づき、『入居前の居宅における生活と入居後の生活が連続したものとなるよう』に、概ね“時間”、“生活のリズム”、“意向や嗜好”、“自分でできるコト”“支援が必要なコト”をベースに上図のようなカタチで作成・更新されていく。その更新は随時、赤ペンなどで加筆、修正し、ユニットのミーティング、カンファレンス、入院等で入居者の状態が変化した際に多職種の意見も踏まえそれを取りまとめる。結果は本人はもちろんのこと、家族や身元引受人等と共有・同意されていくことが望ましい。

24時間シートは本人、ご家族の意見や希望を聞き取りながら作成していくものだが、中には本人からの意志や意思にご家族の意見がそれに反するときがしばしば存在(例えば、本人はトイレに行きたいが、家族は転んでしまったら困るのでオムツにして欲しい、といったもの)する。どちらを尊重するべきか?という問題だが、これに関しては、本人の気持ちを汲み、職員側が落とし所を提案するか、折り合いをつける、そういった交渉ができるくらいの力量を身につけることが望ましい。また、本人が全く意思の疎通がとれないヒトであるのなら、彼(彼女)の生活歴やご家族などが語るその人柄、印象的なエピソードをふまえ、職員とそのご家族で本人への理解を深め推察、又は入居後の生活をアセスメントしながら、修正していくしかないと思われる。

完成された24時間シートを簡易版にし一覧にすると概ね下図のようになる。

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起床の時間も食事の時間も、、、トイレに行く時間も日課も違う。もちろん、並べてみた結果、お年寄りが意外にも同じような生活をしているという結果もあり得る。そういった結果を分析していくことで、人手が必要な時間帯にスポットのパート職員を配置したり、起床が全体的に遅いユニットであれば、早番の出勤を遅くしたりと効率的な人員配置を提案することができる。また、24時間シートにそのヒトの“良い状態”、“悪い状態”の時間を記しているのであれば、それのみを抽出し、関わりを多くするべき時間に焦点を当て、そういったシフト構成を提案することもできる。

24時間シート活用のメリット

  • 入居者が自分の望むものに近い生活を毎日送るコトができる。
  • 家族はそれを叶えてあげることができる。
  • 入居者は自分のトリセツがあるコトで毎日安定した同じケアを提供してもらうことができる。(介護者による提供するケアの量と質の差が少なくなる←力量の差はなくならないが…)
  • 施設(現場)はケアの標準化が可能となる。(ケアの統一・指導の統一)
  • 職員の急な欠員に対して、他部署の人間が補充に入ったとしてもするべきケアを把握することができる。
  • 24時間シートを一覧にするコトで人員の効率的な運用、配置の根拠とすることができる。(シフト/勤務時間/スポット等)

24時間シート活用のデメリット

  • 更新がとても煩わしい。(更新し続けるモチベーションの維持が難しい)
  • スタートを間違えるとそのトリセツを重視しすぎて、本人の今を見ない職員が発生する可能性があり、ただの職員の業務マニュアルに成り下がってしまう。
参考文献・引用文献 ユニットリーダー研修ハンドブック
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