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Essential Dementia Care Guide 15 認知症に関する基礎知識 Ⅰ 認知症の原因疾患とその特徴・割合

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わたしたちが知らなければならないそのヒトの一部でありその全てに影響を与えるその原因疾患。専門職であれば知っていて当然ではある。しかしながら、わたしたちはそれを以て彼(彼女)を分類・判断することは避けるべきである。

認知症の原因疾患とその割合

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認知症の原因疾患とその特徴

アルツハイマー型認知症

病態

  • 老人斑や神経原線維変化が海馬を中心に脳の広範に出現し脳の神経細胞が死滅する。
  • 海馬を中心に脳の萎縮が見られる。

身体症状

  • 老年期によく見られる障害(脱水・感染症 等)

精神症状

  • 妄想(ex) 物盗られ)
  • 意欲低下
  • 易怒性(いどせい)

特徴的症状

  • 近時記憶、エピソード記憶の障害
  • 段取りが悪くなる
  • 場合わせ、取り繕い
  • 失語、失認 ・失禁は比較的後期に現れる
  • ゆるやかにスロープ状に進行する

神経症状

  • 麻痺や萎縮(筋強剛)など局所神経徴候は初期には見られない
  • 末期になると身近なヒトの理解が困難
  • 歩行、嚥下困難がみられる

脳血管性認知症

病態

  • 脳梗塞、脳出血が原因で脳の血流が悪くなり、脳の一部が死滅してしまう。
  • 脳の損傷部位、程度により状態が異なる。

身体症状

  • 動脈硬化のリスク(⇒高血圧・狭心症・糖尿病 等)
  • 老年期によく見られる障害(脱水・感染症 等)

精神症状

  • 意欲低下
  • 自発性の低下
  • 感情失禁
  • 夜間せん妄などの再発

特徴的症状

  • 身体症状を伴うコトが多い
  • 認知機能障害(まだら認知症)
  • 原因となる疾患により異なるが比較的急に発症し、段階的に進行する
  • 神経症状
  • 排尿生障害(失禁)
  • 歩行障害
  • 麻痺
  • 嚥下障害
  • 構音障害
  • パーキンソン症候群 等
レビー小体型認知症

病態

  • レビー小体は、異常なたんぱく質が脳の神経細胞内にたまったもので、主に脳幹に現れると“パーキンソン病”になり、大脳皮質にまで広く及ぶと“レビー小体型認知症”になる。

精神症状

  • 幻覚/幻視(現実的な幻視体験や妄想)
  • 注意力低下

身体症状

  • 繰り返す転倒
  • 向精神薬に対する感受性の亢進
  • 調子の良い時と悪い時の変動が大きい

特徴的症状

  • レム睡眠障害
  • 初期には記憶の障害が目立たないコトが多い
  • 後頭葉の血流の低下

神経症状

  • パーキンソン症状(突進歩行・身体全体の動きが悪い 等)
  • 自立神経障害を伴う為、便秘、起立性低血圧などの調節障害が起こりやすい
前頭・側頭型認知症(ピック病)

病態

  • 前頭葉と側頭葉の萎縮
  • 意味性認知症 (単語を正しく聞き取ることはできるが、その言葉の意味がわからなくなる。=「語義失語」)

身体症状

  • 特徴的身体症状はなし
  • 肥満傾向
  • 食行動異常

精神症状

  • 言葉の繰り返し(相手の言葉をオウム返しする)
  • 脱抑制(反社会的な行為)
  • 常同行動(時刻表的生活)
  • 自発性の低下
  • 近時記憶、見当識の維持

特徴的症状

  • 発病初期からの人格変化
  • 40-50歳代に発症することが多い
  • 状況に合わない行動
  • 行動の変化 (不衛生・身だしなみに無頓着になる・過食 等)

神経症状

  • 身体機能は保たれる
参考文献・引用文献 認知症介護実践者研修資料

 

認知症の原因疾患の割合に関して

認知症の原因疾患の割合に関して。執筆現在(2017/02/23)、公的な統計の中に上記の割合を示す根拠資料が見当たらなかった。とは言え、だいたい似通った数値ではあるので、下に参考に他文献における割合を載せておく。

例えば、独立行政法人科学技術振興機構 研究開発戦略センターの『医療の俯瞰報告書 ~認知症(とくにアルツハイマー型認知症)について~ CRDS-FY2009-WR-09』では、World Alzheimer Report 2009(Alzheimer’s Disease International)をもとにとして下記のように記載されている。

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地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター『平成25年度 老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業 地域包括ケアシステムにおける認知症 総合アセスメントの開発・普及と 早期支援機能の実態に関する調査研究事業 認知症の総合 アセスメント テキストブック 改訂版』においては、“認知症疾患医療センターやもの忘れ外来で診断される認知症疾患”として下記のような割合で図示されている。

 

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