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“artext.design”はただのブログです。 一見、何の変哲もない静かなブログですが、 いつでも野望は100万PV。 私は文で呼吸したい。


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Essential Dementia Care Guide 7 何が目的の訓練か?ADLとIADLとQOLと

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ビジョン(展望)のない取り組みはただの苦行。

 

 わたしたちはいとも簡単にそのヒトの弱点を見つけ、 それを克服させようと訓練を提案する。 歩けないより歩けた方がいい。 オムツよりトイレの方が人間的。 自分で食事を食べることができた方が素敵。

できないよりできた方が良い。確かにそうだけれども、、、

そのヒトはその重要性について理解しているのでしょうか?

そのヒトは本当にその訓練を望んでいるのでしょうか?

そもそも、わたしたちはその訓練に関して、彼(彼女)の“モチベーションを引き出す”ことに常に苦労をしているのではないでしょうか?

きっとそれは、自分自身にも相手にも、その訓練の先にある展望が見えていないから。

“できるコト”が目的になっていて、

それができたコトによって得られる“何か”が見えていないから。

スティーブ・ジョブズは初代のiPhoneをお披露目したときにこう言いました。

『我々が望んでいるのは、どんなケータイより賢く、超カンタンに使えるもの。これが、iPhone。』

ジャパネットたかたの高田元社長はタブレット端末をシニア世代に売るときにこう言いました。

『せっかく時間ができたのだから、旅行に出かけましょう。その旅行にタブレットを持っていけば、いろいろなことが調べられ、旅行が10倍楽しくなりますよ!』

優秀なセールスパーソンは“商品”に価値があるのではなく。

その商品を相手が持つコトで生まれる“生活”に価値があるということを知っています。

歩けるコトで生まれる“生活”

トイレへ行けるコトで生まれる“生活”

自分で食事を食べるコトで生まれる“生活”

 

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ADL(Activity of daily life):日常生活動作 IADL(Instrumental activities of daily living):手段的日常生活動作 QOL(quality of life):生活の質

もしも、相手をスマートフォンやタブレット端末に例えるのなら、ADLは機器のスペック、IADLはアプリケーション、QOLがそれを持つコトで生まれる生活の価値といえるでしょう。

例えば、、、

歩き自ら食べるという“スペック”を得、買い物と金銭管理という“アプリケーション”を用い、外食という“価値”が生まれる。
というコトです。アプリケーションはわたしたちや家族の支援でもかまいません。

わたしたちは施設の中にいるそのヒトを見て、何となくその場所での彼(彼女)の“できること”・“できないこと”だけに目を向けて物事を考えがちになってしまいますが、本当は、その先にある価値、“生活の質(QOL)”、どうしたら彼らが外と繋がりを持ち続けるコトができるか?を考え、互いに(家族も含め)ビジョンを共有し、するべき訓練を選択していく、これこそがあるべき自立支援のカタチなのではないでしょうか?

参考文献・引用文献 認知症介護実践者研修資料
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